心霊なんでも相談室

”相談事例12”



今回のご相談者は岡山県からお見えになった47歳の女性である。

お話をお訊きすると、疲れ、肩こりが酷く連日鍼治療に通わなければならない程だと言う。

”まぁその時の気休めぐらいですが、行かないより行ったほうがいいと思い・・・だけど鍼治療代もばかにならないので・・・・”と。

しかし、鍼治療はその時は気分的に軽くなったような感じがするが、すぐまた元の状態に戻ると言う。

更に、色々な悩みに襲われる、人の前に出ると異常にあがる、大変なあがり症ではないかと危惧していると言う。

そこで肩こりやお悩み、あがり症の原因と思われる、ご相談者の心を侵しているであろう前世の因縁を私の中に呼び込み前世でナニが起きてとり憑き、これほどの症状を出すまでに至ったのか?

怨嗟の声を怨霊自ら漏らす言葉で聴きだす事にする。

悩みや肩こりの原因は、殆ど前世の因縁、怨念が絡んでいると言っても過言ではないからである。

また、あがり症に悩まされると云うのは私にとっても初めてお聴きする貴重な事例である。

まぁ一般的には人前でお話するときには多少慣れがなければ誰でもあがるのではないかと思われるが、あがり症に悩まされる、とまではいかないのではないだろうか。

以上のような症状に侵された場合、殆どの方が最初に治療院、病院、次が霊能者、或いはお参り所に行くようである。

が、残念ながらどこも解決に至るまでにはいかない。

しかし、霊能者にまでたよわざるを得ないと言うのも、現在医学では悩みや肩こりに対処する術がないと云う事だから致し方ないのである。

では、早速ご相談者を悩まさせている元凶、前世の因縁、怨霊を私の中に呼び込むとしよう。

怨霊を呼び込むにはご相談者のお名前を呼べばいい。

するとご相談者の魂に覆いかぶさっている怨念が自ら率先して私の中に入ってくる事になる。

そこで入って来たモノが私の問いかけに少しでも逆らうような事があれば、即念を入れ従順に従わせるだけである。

「岡ヤマコ(仮名)入って来い!岡ヤマコ入って来い!」

とご相談者のお名前を呼ぶ。

と呼んでいるとナニカが私の中に入って来た。

その入って来たモノに

「お前は岡ヤマコか?」

と云うと私の首を一気に左に傾げる。

本来、ご相談者の魂が入ってきたら私の首を”うん”と言うように頷くので怨霊ではなくご本人の魂と分かる。

左に動いたと言う事は前世の因縁に間違いはない。

確かに悪霊や、その他の霊でも私の中に呼び込めば首を左に動かす。 だが悪霊やその他の霊が憑いていると言う事は殆どありえないから私の中に入って来たモノは自ずから前世の因縁と分かるのである。

まぁ怨霊以外の霊が憑いていると云うのは10人?15人に1人いるかいないかである。

それ程、怨霊以外の霊が憑くと言う事は希なのである。

テレビなどで霊に憑依されている出演者の除霊のシーンが時々放映されているが、その殆どが悪霊のようである、が.....それについては首を傾げたくなる。

悪霊が憑いていると言う事は怨霊も憑いているという事なのだが、なぜか前世の因縁には触れない。

なぜ、怨霊が憑いていると言えるのか?

と云えば悪霊の彷徨っている場所が怨霊の林であるからだ。




「お前は岡ヤマコではないのだな?ナニものだ、おまえは」

と詰問していると

「・・・ウレセーノウー、オマエハ!!ナーニオイッテイルノダ」

と喉を押しつぶしたような声で反発する。

「ナニオ言っているのだではない!岡ヤマコか、と訊いたのだ」

「ウルヘイ、オマエハ、ナニモノジャ!」

「ナニものではない!お前は岡ヤマコか、と訊いているのだ。どうなのだ、お前は岡ヤマコなのか?」

「ウルセイノウ〜、ワシャノウー、ナニモノでもナイノジャー〜〜〜」

「ナニものか言わないのだな、言いたく無いのか」

と言ってやおら両手を頭上に掲げ念を入れる。

すると、イイタクナイ、モンクガあるのか?と言い終わらないうちに

「ウワワワワワワ//////ギャギャギャググググッグタスケテ、タスケテヤヤヤヤメテ、やめてくださいませ!!!!!!!!!」

と叫び声をあげる。

たった数秒両手を上に掲げただけで、このザマだ。

「ヤメテクダサイだと、我が聴いているのに、そのような態度をとるからだ」

「・・・・あなた様はナニモノでございますか?」

ふう・・・普段使わない声帯を使われると大変疲れる、これでやっと普通の声に戻った。

「我は宇宙総帥と云う神じゃ」

「エエエエ!!カ、カミサマでございますか?????????」

「さようじゃ」

「おおおお、恐れ多くも大変失礼致しましたXXXXXXXXXX」

「では、今から我の聴く事に全て応えるか?」

「な、なんなりともうおっしゃってくださいませ・・・神様に言われたら、一切もう嘘はいいませんから」

「そうじゃ、万一嘘をついたらまた天罰をかけるぞ」

「いえいえ、もうお許しくださいあんな天罰をかけられるともう頭が割れそうでございます」

「では、まずお前の前世から聴こう、お前は前世では何をしていたのだ」

「わ、わたしは百姓でございました」

「百姓か」

「さようでございます」

「では、岡ヤマコは何をしていたのだ」

「・・・これは・・・実を云うと私の女房だったオンナでございます」

「お前の女房だったと云う事か」

「さようでございます」

「では、このヤマコも百姓の娘だったと云う事か」

「いや、それが少し分からないのでございます」

「分からないとはどう言うことだ、お前の女房だったのだろう。この女の前世が分からないと云う事なのか?」

「いえいえ、さようではございません・・・私は百姓とは言っても、実際は私のオヤジとおふくろがやっていたのでございますが、まぁ私は遊人のような感じでございましたから」

「遊人か?では、お前はヤマコとはどこで知り合ったのだ」

「ど、どこでと云うよりもこれは・・・やっぱしあのう〜なんと言っていいんでしょうか」

「なにをもたもたしている!なんでもいいから素直に全て喋るがいい、どこで巡り逢ったのだ!!」

「メグリアッタと云うよりも、私・・・まぁ毎日毎日、町で酒を呑んだりバクチをしたり、そんなことばっかりしておりました・・・そんな時にこのオンナと知り合ったのでございます」

「では、このオンナとは呑み屋で知り合ったのか?」

「いえいえ、呑み屋ではございません」

「どこで知り合ったのだ、ハッキリしないか!!」

「・・・ええ、それがちょっと言いにくいんですよ____」

「なんで言いにくいのだ。お前の女房のことだろう、早く言え!前世では何をしていたのだ」

「・・・わ、わたし本当にこんな事を喋っていいのでしょうか?」

「おう、喋っていいのだ、全部話すがいい」

「いえ、それが・・・このオンナは売られていく途中だったのです」

「売られていく途中だったと云う事か」

「さようでございます」

「では、その時このオンナは幾つぐらいだったのだ」

「・・・ん、まぁ12.3だったと思います」

「その時、お前は幾つだったのか」

「わたしは10・・・8、9でございます・・・その時に知り合ったのです」

「だが、その時は売られていく途中だったのだろう。売られていく途中のオンナがなぜお前の女房になったのだ?」

「いえいえ、女房になったと云うよりも、まぁわたしたちはヤクザではないのですが、まぁそう言う関係があったものですから、私この女に一目惚れしてしまって、私のところに寄越してくれないかと言って話をつけて、私買い受けたのでございます」

「なに、お前が買い受けたのか」

「そうそう、さようでございます」

「12歳と云えばまだ子供ではないか」

「いえいえ、まだ12歳の子供でも、やっぱし妻は妻でございますから」

「では、その時娘の実家が何をしていたのか聴いていないのか」

「それでございますね〜、これが自分の生まれたところがハッキリ分かっていなかったのですよ〜まぁ色んなところにやっぱし・・・奉公と云うのか、どっかっかこっかに引き取られては・・・小さい時から引き取られているものですから自分の生まれたところが分からないのですよ」

「では、自分の歳もハッキリとは分からないと云う事か?」

「実際には自分でもハッキリした年齢は分からないようですよ、だけど周りの人が13ぐらいだろうと言う事で、本人も自分は13歳だと云う事を言っていたのです」

「では、お前が本当の事を言っているのか確認したい。お前はこのオンナと結婚していたのだな。ではオンナの性格は知っているだろう。その性格を言ってみるがいい。お前のいう事が正しければ信用してやる」

前世と今生の性格は殆ど同じ。

前世の性格を聴くのは、怨霊が本当に正しい事を言っているのか、或いは適当に嘘を喋っているのではないか、と確認するため。

そして前世の性格と今生の性格に大した違いがないか、をご相談者に判断して頂く。

「性格はでございますねー、これはねーわりと苦しんで来た割にはね、わりと明るいのですよ・・・いつも本当にきめ細かに気がきくしね、それとこう・・・ほんと優しいのですねー、このオンナ子供のくせにしてえらい気を使うな〜、とわりと繊細な子供でした・・・そしてやっぱり周りの人に対しても、皆にもう愛嬌良くほんとにもうニコニコニコニコして人と話をする感じでございました」

「そうか、では少し待て」

と言って今喋った事に対しては如何ですか?とご相談者にお伺いする。




<今はそんなに誰にでもニコニコする訳ではないので・・・・>

『では、貴女は繊細で優しいと云う事に対しては如何ですか?』

<・・・うん、そう思う人もいるかも知れません>

『では、今怨霊が喋った事に対しては理解できますか?』

<・・・はい>

『では、これが貴女の中に入っているものと認めますか?』

<・・・はい>


「では、お前がなぜ、元女房にとり憑いているのだ」

「憑いている?とこれ、私が女房にしただけでございましたが、これが私と一緒に生活するようになって3、4年か4、5年たって、私こいつを踏んだり蹴ったりしたのでございます」

「なぜ踏んだり蹴ったりしたのだ」

「なんで、と云うよりもこいつ、先ほど言いましたように愛嬌がいいもんでございますから、他の男との噂が立ちやすいのです”お前の女が、あそこで男と遊んでいたのう、あそこに行っていたぞ、あそこに居たぞ”と云う事が耳に入るたびにイライラして、この女を半殺しにしたのでございます。そしたらこのオンナなんぼ殴っても蹴っても、もう死にかかっているような感じになっているのに、このオンナ気性が激しいのですかね〜、本心は物凄く気性が激しいのですよ、どんなにふんだり蹴ったりしても痛いとか何も言わない、そして最後は”もうそれでいいの?もう殴らなくていいの?まだ気が済むまで殴っても蹴ってもいいんよ”と言って、私もう気持ちが悪くなって、ウルセー!と言ってそのまま出たのですが、そして暫く家に帰らなかったのです・・そして家に帰ってみたらこいつ居なくて、探し回っていたらある呑み屋のとことろに、わたしなんか百姓でございますが、根っからのヤクザもののような男と一緒にいたのです。それで私が”ニイさん、すまんそれはわしの女房だからちょっと帰してくれますか”と云ったら”おう、そうか、だけでお前は自分の女房を良く踏んだり蹴ったりして苦しめてくれたのうー、お前、こっちに来いやー”と引っ張り込まれたのでございます ・・・引っ張り込まれたところが藪の中でございます・・・そこで”お前がこの女にしたようにワシがしてやる!”ともう踏んだり蹴ったりされて、もう死ぬんじゃないかな?と思っていたのでございます。そしたらその男が”お前のこの女はワシが貰ったぞ、これからワシの女房じゃ”と言って連れて行ったのでございます・・・私はもう、そこで苦しんで苦しんで、それでもその時はなんとか命はもったのでございます・・・それでこのオンナを探しに逝ったら、このオンナが見つかり”頼むから俺のところに帰ってくれ”と云ったら”分かった、あんた大丈夫かえ、帰るよ、じゃ帰るよ”と言って一度は帰って来たのですが、次の日にまたいなくなって、そして探しに行ったら、前私を半殺しにした男が出てきて、そして私体中木刀で殴られ、踏んだり蹴ったりされて・・・こ、こっちに来たのですが、その時、このオンナが”この人も馬鹿な男やわー、ほんとに馬鹿な男や、私があれだけ大事にしてあげたのに、もっと私を大事にすればこんな惨めな死に方をせんでいいのに 、しょうがないわ、ねーあなた良かったねーこんなやつ殺してくださいよ、殺してくださいよ”とこの女が言ったのです・・・私は死ぬ間際にその声を訊いていて、この女だけは許さん!死ぬまで絶対許さん!とそしてこっちに来て、この女にとり憑いた訳でございます」

「では、ヤマコは相当根性もんだと云う事か?」

「根性と云うのは凄いですね〜やっぱし・・・確かに優しいし繊細に気を使うのですが、もう最後の土壇場になったら凄い根性、これほどの根性のあるオンナと云ったら見たことはないですね・・・強いと云うか凄い です・・・あれだけ私が踏んだり蹴ったりしても音ひとつあげなかったのですから、そしてわたしはこのざまでございますよ」

「そうか、では少し待っておれ」

「分かりました」


『あなたは前世では相当の根性もんだったようですね、根性もんと言う意味はわかりますか?』

<・・・はい、意味は分かります>

『あなたを踏んだり蹴ったりしても、あなたは一言も痛いとか言わなかったと言いますから』

<・・・はい>


「では、お前はこのヤマコにとり憑いてどのような復讐をしているのだ」

「フクシュウ?そんな事を神様に話したら私、地獄に落とされるのではないのですか?」

「いや、お前が復讐の全てを話したら、お前が受けているキズを治してやる。今も痛むのだろう」

「痛むもなにも、もう体中骨がバラバラですよ、あちらこちら痛くて、特に後ろ頭が痛いのですよ、ガンガンガンガンやられましたから」

「そうか、ではその頭や身体を治してやる。それにはお前が包み隠さず復讐の全てを話せば治してやるのだ。少しでも隠したら治すことはしない、いいか分かったな、そして地獄じゃ」

「いや、ここには地獄があり怖いんですけど、ここに近づけば引きずり込まれそうな感じがしますから.......」

「そうだ、そこに引きずり込むぞ!!」

「いえいえ、それはお許しくださいませ、全て本当の事をお話しますから、全てお話します」

「そうか、ならば全て話せ、どう言う事をしていたのだ」

「いえ、どう言う事をしていると云うよりも、こいつは私のオンナだったのでございますが、他の男に取られてしまって、それが悔しいものでございますから、私こうやってとり憑いて、このオンナが人間界に生まれたのが分かっておりますから、二度と男はくっつけんぞ!男はくっつけん、と男がこのオンナの傍に寄って来たら、私男に乗り移って”この女はヤメテオケヤメテオケ、訳の分からんものが憑いているぞ、訳の分からんものが憑いているぞ”と私が囁くと近寄った男がみんな、胸騒ぎか何かするのでしょう・・・だんだんだんだん ”やはりこの女に取り合ってはいけないのかなぁ〜”と気味悪がってですね〜近づかないようになるのですよ、それからこのオンナはねー男が欲しいとき”どうして?なんで私こんなに男が出来無いのだろう”といつも考えておりますよ”ああ私そんなに顔がおかしいのかしら、何が悪くて男の人が私の傍にこないのかしら?たまに男が来たらなんとも知れない男だし、こんな男では心から愛せないし、どうすればいいのかなぁ 、どうしたらいい、わたしにはナニカが邪魔しているのだろうか?私の運命が悪い?私の人生が間違っている、ナニカがいる”といつも考え込んでおりますよ」

「よし、ではその事についてお聞きしてみよう、少し待っておれ」

「わ、分かりました」


『今、喋ったような事は考えておりますか?』

とご相談者にお聴きする。

<・・・うん、そうですねー普通の恋愛とかができなかったので・・・それがそう言う運命なのかなぁーと>


「おい、もう一度出てこい」

「は、はい」

「では、お前がヤマコには男をつけないようにしていると言う訳だな」

「さようでございます・・・いや、それは確かに、だけどつけてもいいヤツはつけるのですよ・・・つまらない男だけど・・・つまらない男と付き合って、こいつは悲しい目にあうばっかりでございますよ”ああ私、どうしてはこんなに男運が無いのかなぁー、どうして私はちゃんとした人と一緒になれないのだろうか?”といつも悔やんでおりますよ 、私を裏切ったバツでございますから、そのようにしてやっております」

「そうか、ではその他には何をやっているのだ」

「そのほかと云うよりも、私体中殴られたり蹴られたりしたものですから、いつも頭がボーッとしていて、何か考えても一瞬気が遠くなるよにボーッとなってしまうのでございます・・・ですからこのオンナに私がくっついている時にはいつもボーットなって”あら、私何をしていたのかな?あらっ何をしていたのだろう?おかしいなぁ私何をしていたのか?あらっ分からない?”といつもそうやってボーットさせておりますよ、ですから自分は何をしていたのだろう、と考えたり、そして後ろ頭がグーッと重くなるのですよ、だから”ああーっ、後ろ!”と頭が後ろに引き込まれ、グーッと重くなる筈でございます・・・その他身体のいたるところが、なんかかんかピリピリ痛いし、で”ああおかしいおかしい?いくら何かこうやってもらってもうまくいかない(鍼治療)、おかしい”といつも悩んでおりますよ」

「そうか、ではそれもお聴きしてみよう」


『今、喋った事は如何ですか?』

との問いに

<そうですねー、こうすると痛いし(胸をそる)・・・いつもここら辺(後頭部)が痛い。だから仕事にも差し支え目眩がしたり、それに体調が悪いとボーットしています>と言う。




「どうだ、そのほかにはもう無いのか?」

「その他と云うよりも後はでございますねー、私喰いものに目が無かったものですから、私がこいつに入っている時には、私は喰いものをガンガン喰わせております・・・ですからこれ、自分はなぜこんなに食べるのだろう、なぜ食べるのだろう、と不思議がっておりますよ、だけど私が嫌いなものは一切喰わせません。ですから自分で”あれ?私の好みは、これ前には好きだったのに、どうしてこれ嫌い?食べられなくなったのだろうか?あっこれなんだったの?どうしたのだろう”とそれもやっぱし不思議がっておりますよ 、そして自分が好きだったのが食べられなくなったり、自分が好きなものが嫌いになったりとか、これも訳の分からない世界に入っておりますよ、今は」

「そうか、ではそれも確認してみよう」

「分かりました」




『今、言った事は如何ですか』

<・・・うーん、良く分からない?>

『食べ物に関しては』

<・・・そんなに大食いではないです>

『食べ物の好みが変わると云うのは』

<ああ、それも良く分からないのですけど>


「おい、ご本人は食べ物に関しては良く分からないと言っているぞ」

「・・・うーん、分からないと云うよりも、気がつかない?と云うよりも分からない筈はないのですよ、ですからじっくり考えたら分かると思います・・・まぁーうーん、そうですねー、私が一番腹が立っている事は、結局この女は私から逃げましたから、ですからこいつにいい男をくっつけてね、そいつに逃げられるようにしたことがあるのですよ、ですからこいつ男をね、もう信用できないのですよ、男が怖いのですよ・・・騙される騙されるという事ばっかりがいつも頭にあってね、たとえいい男に出会ってもねー心が許せないのですよ、だから自分が許して甘える事ができないのですよ、あんまり甘えて許したらまた騙されるのではないか、また悲しい目にあうのでは、とそういう時にはいつもオドオドしておりますよ」

「では、その事も確認してみよう」


『今、お聴きしたような事はありますか?』

<甘えられないですねー・・・心底信用は、もういいわっ!!という感じ>と言う。


「おい、もうそれだけなのか?復讐は」

「さようでございます・・・まぁ後は気がついているかどうか分かりませんが・・・まぁ良くこう・・・私が何かこう百姓で遊人だったせいで、良くみんなからチラチラ見られている時に”なんじゃ、コンヤター!!”と思っておりましたから、このオンナもそうのような気持ちがあると思います。私が入っている時は”なに、この人私を見ているのかな”とイヤな気分が起きると思います・・・なんかこれは小さな事ではございますが、それで今思い出したのですが、私が殺されたのが寒い冬だったものでございますから、今も寒くてガタガタ震えているのです。ですからこれがたとえ人間界の夏だとしても寒いのですよ、だから少しでも寒いところに逝くと”寒い寒い!サムイサムイ!私冷え性なのかしら?”とそれは感じている筈でございます」

「そうか、では少し待っておれ」

「分かりました」


『今、喋ったように冷え性ぎみと云うのはありますか?』

<・・・それはあります。冷え性だし人から見られると凄い嫌ですねー・・・あがり症とか緊張するのもそのせいですか?>

『人前に出ると緊張もするということですね、ではそれも訊いてみましょう』




「おい、ヤマコは大変緊張すると言っているのだが、それもお前がやっているのか?」

「それは私ではないですね」

「では、お前以外にまだ憑いているものが居るのか?」

「・・・うーん、ここは暗くて良く分からないのですがねー・・・うーん、そうですね、何かオンナがおりますねーオンナが」

「なに、女がおると云うのか?」

「なにか、髪の毛の長いのがそこにチョロチョおりますねー、なんかこうえらい苦しんでおりますねー」

「そうか、ではお前がやっている復讐の全てはもう喋ったのだろうな?」

「いえいえ、突然神様が降りてこられたものですから、何を喋っていいのか分かりません、緊張してしまってもう・・・・アアアただ今思いついたことだけを喋っただけでございます」

「そうか、我が突然呼び出したからなぁー、ビックリして小さな事は思い出せないのだろう。だがもう良い、今からお前の身体を治してやるから、そこにおるがいい」

「ああ、有難うございます神様!!」

と言う事で今回、百姓のニイちゃんがやっていた復讐の大半は全て話し終えたものとしてヤクザもんに殴られ蹴られたりして致死に至った体中のキズを治してやることにした。

両手を動かしきキズを治す術を始める。

そこに居るのか?と両手を動かしながら訊くと

「ここに、ここに居ます・・・正座できないのです足が痛くてイタクテ、それで私の足が折れてヨレヨレになっていますので、このオンナも歩くときに歩き方がおかしい筈です。最後にそこのところを訊いてみてくださいませ」

「よし、分かった」


『歩くときに足が悪い筈だと言っていますが、その件に対しては如何ですか?』

<・・・アシ?>

『そうです。足はなんとも(異常)ありませんか?』

<・・・・別に自覚はないです>


「おい、足の悪い自覚は無いといっているが」

「いえ、自覚が無いというよりも歩き方が少しおかしい筈ですよ、普通ではなく足を少し引きずったりしている筈です・・・まぁ自分でゆっくり歩いてみたら分かると思います」

「よし、分かった、ではそこにおるがいい」

「は、はい、分かりました」

「今から身体を治してやるからな」

と言いながら、一旦止めていた手を再び動かし始める。

「ああ、有難うございます」

と言ったのも束の間

「ウウウウウググググ!!!!アウッ!!ググググッグアウッウウウウウウウ/////////////」

と絶叫に似た声を張り上げ消えて逝った。

しかし、あれだけの大声を張り上げて去るのだから、一口にキズを治す術をかけるとは言ってもかけられる側にとっては言語に絶する痛みを伴う事になる。

施術に痛みが伴う事を事前に知っていたら余程の覚悟がないかぎり受ける気にはならないのではないだろうか?

いや、あれほどの痛みが伴うなどと言う事は誰も知らないから有り難く受けられるのだ。

万一、施術に痛みが伴うと事前に分かっていれば躊躇する怨霊も多いのではないだろうか。

だが、痛みは一瞬だがとり憑くと云う行為は人間界の肉体が滅びるまで続けなければならないし、とり憑いている間も殺された時に受けたキズから血がタラタラと流れ激しい痛みに耐えなければならないのだ。

それを考慮すれば多少の痛みはしょうがないか、という諦めの気持ちにもなるのではないだろうか。

先ほど、とり憑くとは人間界の肉体が滅びるまで、と記したが、中には肉体が滅びても掴まえている魂から離れる事なく復讐に執念を燃やす怨霊もいる。

人間界の肉体がなくなり怨霊が離れた魂はどうなるのか?

と云えば、人間界の肉体が滅びるまでは2、3百年前、前世の姿をしていた魂は、肉体の死後人間界で生活していた頃の姿に突然代わり、死後闇の中を徘徊する事になるのである。

所謂、怨霊は人間界の人間が死ぬと離れるが、離れる代わりに地獄の闇に落としていくのである。

闇の中とは一種の地獄を指す。

巷では、死後三途の川には全員逝けると思われているが、三途の川に逝ける魂は極少なく、三途の川に逝けるのは前世の因縁が憑いていない魂だけなのである。

ところであなたは三途の川に逝けるとおもいますか?

三途の川とは、先祖が迎えに来るまでの待ち合わせ場所なのである。


さて次は、先ほどの怨霊が”オンナがチラチラ”すると言っていた、その”オンナ”の怨念を呼び出す事にしよう。

では、最初と同じようにご相談者のお名前を呼び、ご相談者の魂にとり憑いている前世の因縁、怨霊を呼び出す。

「岡ヤマコ入ってこい!岡ヤマコ入って来い!」

と呼ぶが中々入ってこない。

と言う事は初めに憑いていた百姓のアンちゃんが突然いなくなった為、何が起きたのだ?と警戒しているのだ。

多分、怨霊の林の中をご相談者の魂を抱えて逃げているのであろう。

だが、しつこい私はそんな事は百も承知、絶対捕まえるまで諦めることはない。

「岡ヤマコ入ってこい!岡ヤマコ入って来い!岡ヤマコ入ってこい!岡ヤマコ入って来い!」

と数分間呼び続けていると、やっとナニカが私の中に入って来た。

入って来たと言う事は逃げ疲れた、或いは隠れるのに疲れたと言うことだろう。

そして入って来たものに

「お前は岡ヤマコか?」

と尋ねると

「いえ、違います・・・」

と裏声を使い応える。

「お前は男か女か、どっちだ」

裏声を使うから女であるとは分かっているが、あえて訊く。

「わ、私はオンナでございます・・・あなたはどちらから話しかけているのでしょうか?」

私の声が女の頭の中で響くように聴こえる為不審に思っている。

「お前の頭の中で聴こえるのだろう」

「わたしの頭の中でガンガンガンガン声しか聞こえない、あなたの姿を探しているですけど、何ですか?もう怖くてコワクテ」

私の姿を探してキョロキョロする様が目に見えるようだ。

「おい、お前はコワクテコワクテと云うがお前はヤマコを連れて逃げていたのだろう」

「さようでございます・・・どちらから見られているのですか?」

「お前の頭の上を視てみよ」

「あ、あたまのウエでございますか?ウワッ!眩しい!HHHHウワワワ/////////////////」

「その光が我じゃ」

「あ、あなた様はお光様でございますか?」

「そうだ、光だ」

「ああ、そそうですか?わ、わたし何か悪いことをしたのでしょうか?」

「悪いことをしたとかいう事ではない、ましてやお前を呼んだ訳ではないだろう。岡ヤマコを呼んだらお前が出てきたのだろう」

「わわ、わたし何かな?何を言っているのかな?と訊いていたら気持ちが良くなって、先ほど居た、何かアンちゃん見たいのが突然いなくなったものですから、わたしヤマコにとり憑いてしまって、そしたらまた頭の中でガンガンガンガン聴こえるから今度は気持ちが悪くなって、もう隠れていたのです」

「では、お前がなぜヤマコに憑いているのか訳を知りたい。今から我の聴く事に素直に応えるか」

「すなおに?とは私何を訊かれるのでしょうか?」

「何を、と云うよりお前とヤマコとの関係、因縁じゃ、なぜお前がヤマコにとり憑くようなことになったのか?それを知りたいのだ」

「いえ、それは話せば長くなりますが」

「長くなってもかまわない、お前とヤマコはどのような関係だったのだ」

「・・・関係でございますか?」

「そうだ」

「私との関係はなんと言いますか・・・私・・・この女のオトコと言うのが私の旦那だったのでございます」

「ヤマコの男はヤクザではなかったのか?」

「さようで、さようでございます・・・カカ神様良くご存知でございますねー」

「そうだ、先ほど憑いていたニイちゃんから訊いたのだ」

「さようでございますか、ところであのニイちゃんはどちらに逝ったのですか?突然消えたものですから気持ちがワルクテ悪くて」

「消えたのではない、我が故郷に帰したのだ。お前たちは死んでそこで(怨霊の林)目が覚めたのだろう」

「さようでございます・・・ここは真っ暗で、真っ暗らと云うよりくらーいところでございます・・・なんかいつもジメジメジメジメしていてもう、血の匂いがプンプンプンプンするしもうー、周りは暗くてジメジメしていて、目が覚めたら、ここで気がついたのでございます」

「そうだろうな、だが先程のニイちゃんはもうふる里に帰ったのだ」

「そんなところに私たちは逝けません・・・ここから離れて逝くことはできないのです」

やはり怨霊の林で目覚めたものはふる里に帰る事はできないようだ。

「そうか、だがお前がその女になぜ憑いているのか、その理由を喋ったらお前も上にあげてやる」

「ええっ、私も上にあげていただける?」

「そうだ、お前とヤマコの関係を全て喋ったならばだ」

「あっありがとうございます・・・神様、有難うございます・・・もうこなったら全部お話しますので宜しくおねがいいたします」

「では、まずお前が死んだ時の年を聴こう、お前が死んだのは幾つの時だったのだ」

「私がこっちに来たのは、確か、10・・・8、9だったと思います」

「そうか、ではその時、このヤマコは幾つぐらいだったのだ」

「この女は・・・うーん私よりも・・・殆ど同じじゃなかったですかねー、この女はハッキリ言って自分の年が分からないと言っていたけど・・・同じぐらいだったと思いますねー」

「そうか、良し分かった。ではなぜ憑いたのか、だ、が要するにお前は殺されたのだろう」

「殺されたと云うよりも、この女から直接殺された訳ではないのです・・・私は毒を呑んでこっちに来たのです」

「では、お前は自害したと云う事か?」

「さ、さようでございます・・・今はもうクルシクテ苦しくて、胸が焼けているのですよ、ずーっともう、胸からザーット来てから、もう苦しくて苦しくてしょうがないのでございます」

胃液(灼熱感)が上がってくるといいたいのだ。

「そうか、毒を呑んだから胸焼けを起こすと言うのだな」

「さようでございます」

「なぜ毒を呑むようなことになったのだ」

「まっ、なんで毒を呑むようなことになった・・・・と、結局私の旦那が、この女を自分のオンナにして、そして私は追い出された訳でございます・・・だから私はこの女を苦しめて踏んだり蹴ったりしたのでございます・・・そうしたらその事が旦那に見つかって、逆に私がもう・・・この女を苦しめた以上に何倍にも渡ってやられてしまって、そして私は素っ裸にされて、うちの旦那の若い衆にわたしをヤラセタのでございます・・・何人もの男が私の上に乗りかかって来て、もうわたしのアソコは裂けるように痛くてイタクテ、もうクヤシクテ悔しくて、そういうヤクザものの世界で、姐さんと云われた私でございましたが、もうこれだけ皆に、若い衆にやられた以上、もう生きてはいけないと言う事で、クヤシクテクヤシクテ毒を呑んでこっちに来た訳でございます」

「そうか、ではその仕返しのつもりでとり憑いたという訳か」

「さようでございます・・・この女が全部・・・私がこんな苦しい・・・毒を呑んでこっちに来ないといけないような状態になったのは全てこの女のせいでございます・・・私の下もまだ、色んな男にヤラレタものでヒリヒリヒリヒリして血がタラタラ流れております」

死後も生前の痛みに襲われるのである。

「ところでお前は自害してどのくらい経つのだ」

前世で自害した事を考えると、人間界の時間にして2、3百年は前の事である。

があの世では、死後どのくらいの月日が経過している感覚なのか、を訊いてみた。

「・・・私が自害したのは、ほんの少し前ですよ、だから下からも血がタラタラ流れて、痛くて痛くてしょうがない、そしてこの胸が熱くて熱くてもう、血を吹き出しているのです・・・今でも血が吹き出ている、こんなに血が吹き出たら私また死ぬんじゃないかと怖くて怖くてたまりません」

あの世と現世では時の流れに相当隔たりがあるのだ。

それにまた死ぬと、死を恐れているとは?

死の先にある生、生を感じる事が次の死の恐怖を甦させる。

すると死後もまた、新たな死に怯える事になる。

どこにいても死の恐怖から逃れることはできない、生がある以上。

「そうか、まだ血が流れているのか、だけど大丈夫だ、我がお前の身体を治してやる。ところでお前は復讐しているだろう。どのような復讐の仕方をしているのだ」

「私はやっています・・・私は、先程のニイちゃんがいなくなった時に私がポット入ってやっているワケでございますが、私の仕返しは、男に無理やりやられて悔しくてたまりませんから、このオンナにも私が入っている時にはつまらない男からやられるようにしていますよ、ですからこいつ”ああっ、私なんでこんな男からされないといけないのかしら、なんでこんなに恥ずかしい目にあわなければいけないのだろうか?”といつもいつも、私はこいつに恥ずかしい恥ずかしい、と云う目に合わせておりますよ・・・私は今でも下の方から血がタラタラ流れて、私は何人もの男にやられたものでございますから下から血がタラタラ出ておりますよ、ですからこのオンナもやっぱしアソコが悪い筈でございますよ」

「そうか、ではお前が喋ったことに間違いはないか確認するから少し待っておれ」

「は、はい」


『いま、喋っていた事に関しては何かお心あたりはありますか?』

とご相談者にお尋ねする。

所謂、検証である。

<・・・ぜんぜん男っけが無いのです。逆に>

『では、下の方も悪くはないですか?』

<・・・全然悪くないです>

『では、今喋った事は全く当てはまらないという事ですね』

<・・・うーん、ないですねー>


「おい、お前が言っている事は全然当てはまらないと言っているぞ、下も悪くないと言っているぞ、それに男関係も全く無いと言っているではないか・・・聴こえているのか?」

・・・・・何も返答が無い。

「・・・き、聴こえております・・・それはないそれはないと云うのは嘘でございます・・・これが嘘を言っているのでございます」

「では、お前が言っている事が正しくてヤマコの言っている事が嘘と云う事か?」

「下だっていつも匂いがプンプンプンプンして、自分は何も無いと、なんにもないと、そんな事はありません、あるのです・・・私がやっているのですから、私がやっているのにそんな、神様の前でそんな嘘をつく、とんでもない事でございます・・・もう一度訊いて私の云った事が全て嘘でしたら私はこのオンナとは関係ないと言う事でどうか私を離していただけないでしょうか?そしたら益々、もっと・・・今度こそ口に出して言わないと、恥ずかしいような事でも何でも素直に認めない限りわたしはもう離れる事はありませんから、もっと厳しくやろうと思っております」

「そうか、良く分かった、では少し待っておれ」




『再度お尋ねいたしますがお心あたりは何もないですか?』

とご相談者にお伺いするが、何もないです、とのお返事。

『では、これが嘘をついていると言う事で私から離しましょうか?』

<・・・・心あたりがないので・・・>

『では、今まで喋った事は全然当てはまらないという事ですね』

<・・・どう考えてもないですね、ないのが悩みぐらいにない・・・無理やりだとか嫌いな男からと言うのもないです>

『では、下も全く異常はないという事ですね』

<・・・ないです>

『では、これ(怨霊)が喋った事は全て嘘と云うことになりますね』

<・・・うーん?ん、そうないですね>

『では、これが嘘をついたとなると地獄に落とさなけらばならなくなりますが、宜しいでしょうか?』

<・・・うーん>

『では、あなたが認めなければ離してほしい、復讐のやり直しをすると言っているのです。絶対分かるようにと』

<・・・うーーん、何もない・・・>

・・・・冷たい空気が流れ・・・・暫く沈黙......怨霊が嘘を言うはずはないのだが? と。

さてこのような時にはどうする?

ご相談者が認めるまで追求するか、或いは怨霊を私の中から離しご相談者の元に返すか?

とまた復讐が激しくなる......。

態々、岡山県からご相談にお見えになったのに、怨霊を残したまま帰していいものか?

と思案するが・・・・怨霊を離すか、ご相談者を見放すか? 二者択一

だが、やはりご相談者は女性である、言いにくい事もあるのではないか?

と考慮し このままもう少し流れに任す事にする.........。




「おい、今聴いていたか、ご本人がここにおるのだ。お前の前にまーるい窓のような空間ができているであろう、そこを覗いてみるがいい、お前が自害するようになった原因のオンナがいるのだ。これがお前がとり憑いている人間界の身体だ」

「えっ!マドどこですか?ああ!!ここを覗いたらいいのですか?」

「そうだ、そこを覗いてみよ」

「えっ、これが私が憑いているオンナですか?」

人間界のオンナを見るのは初めてなのだ。

であまりにも前世の顔との違いに戸惑っている。

向こうで憑いているのは前世で自害に追い込んだオンナの魂なのである。

所謂、魂は前世で死んだ時の年齢のまま。

ご相談者は47歳、前世で亡くなったのは?

「そうだ、お前が憑いているオンナはまだ18、9だろう」 (怨霊の林で掴まえているご相談者の魂)

「さようでございます」

「人間界の身体は47歳だぞ」

「ええっ、47歳?????あ!そういえばなんかこう面影がありますねー、私が憑いているこれは痩せているのですがねー、このオンナ(窓から視るご相談者)はだけどわりと肥えていますねー」

<肥えてますか?>

と突然ご相談者が応える。

「お前が憑いているのは、このオンナ(ご相談者の魂)だぞ、分かるか」

「さようでございますか・・・なんかあんまりこう・・・そういえばなんかこう、雰囲気が似てますけどねー」

「では、お前が憑いているのは痩せているのか?」

「痩せておりますよー、もう細いです。だけど、この女の人は肥えていますからねー、ちょっとちがうのかなぁー」

「違うのではない、この女がお前が憑いているヤマコなのだ。これが人間界のヤマコなのだ、分かるか」

「さようでございますか?」

「だからお前が云った事は全部嘘と言っているのだ。全く男から無理やりされた事もないし、下も全く悪くないと言っている」

「え!さようでございますか?おかしいですねー、私は相当悪くしているのですがねー、下が悪くないと言うはずないのですが・・・・・」

「だけど、お前が今云った事はご本人は全く心あたりがないというのだ。その他には何をしているのだ。今度嘘を云ったらお前を地獄に堕とす。初めはお前を助けて上にあげてやろうと思ったが、逆に地獄に落とすことになるぞ、それで良いのか」

「カカカ、神様、私は本当の事を言っております・・・嘘ではございません・・・このオンナが神様に、多分恥ずかしいからではないでしょうかねー、それを訊かれれば非常に恥ずかしい気持ちが・・・だから、いえ、そんな事はありません、と多分言っていると思います」

「では、他にやっている事を言ってみろ」

「・・・他にでございますか?」

「そうだ」

「他には・・・私はみんなにやられて人に見られるのが大変恥ずかしい、ですから毒を呑んで自害したわけですから、こやつも人の前に立ったり人中に入ったりすると、もうオドオドして身動きできないようにしております」

「そうか、では少し待て」




今、喋った事が緊張すると云うことになるのではないか。

<あのう人前で話すのが物凄い緊張します。もう心臓が飛び出そうになるのです。仕事で何かを発表しなければならない時は薬を飲んでいます>

『では今喋った、動きができないようにしていると云う事が緊張をさせていると云うことになるのではないでしょうか』

やっと怨霊の言わんとしていることとご相談者の思いが噛み合ってきた。

そして怨霊の言うように”全てをさらけ出す恥ずかしさ”と云う気持ちも多少はあるのではないだろうか。




「おい、その他にはどのような事をしているのだ。それに今、お前の云った事はお認めになったぞ。お前が恥ずかしい目に合ったからご相談者にも同じ気持ちにさせるという事も」

「さようでございます・・・それが怖くて自害したわけございますから、このオンナも人前に立つことなどできませんよ、そんな事はさせませんよ」

「では、その他にはもうないのか?」

「その他と云うよりも、まぁ私の男をとった女ですから、この女にも一生男には縁がないように、私が憑いた時にはやっております・・・ですから私に男がいなくなって、一時期男がほしい男が欲しいという気持ちが強かったものですから、この女にも私が入った時にはそのような感情を起こさせております。どうしょうもならないですよ、こればっかしは、男が欲しい男が欲しいと幾ら思ってもこればっかしはどうしょうもならない、その苦しみをこの女にも味あわせております」

「では、お前が本当にそのように思わせているのか、もう一度確認するから」

「どうぞ確認してくださいませ」


『今、喋っていたような気持ちなっていた時期はありましたか?』

<まぁ一人なら一人でもいいか、という気持ちもあるのですが.....まぁこれから一生一人と言うのも寂しいなーと云う気持ちはありました>

『では、肉体的な欲求はありませんでしたか?』

<・・・ああ肉体的ですか、あのう普通の人よりか弱いと思います。普通の恋愛ができなかったので、あのう、それはなんで私が・・・・気持ちも身体もそうですけど、なんでこう普通の人みたいにできないのかなぁーと>

このお言葉はどのように解釈したらいいのか?

『と言う事はこの点については認めるという事ですね』


「おい、お前の言っている事は分かった・・・」


『他に何か聴きたい事はありませんか?』

とご相談者にお伺いする。

<・・・聴きたい事?悩みは先程の事で網羅したと思います。私に何か言いたいことがあるのではないでしょうか>

と逆に怨霊に促す。

「お前何か言いたいことはないか?とお訊きになっているぞ、人間界に居るお前の男をとった女がだ」

「・・・いえいえ、顔を視るのも嫌でございます・・・こんな嘘つきオンナの顔を見るのも嫌でございます」

「そうか、別に言いたくなければ言わなくても良い、では今からお前の自害してキズついた身体を治してやろう。ところでそこにはお前以外にはもう誰もいないか?」

「私以外でございますか?このオンナに関わっているものが他にいないかと言う事でしょうか?」

「そうだ、この女に関わっているものが他に居ないか確認してくれ」

「いえ、ここは後ろを向いても分からないのですよ、私は目も悪いものですから」

「そうか、ならばいいぞ。今からお前のキズを治し上にあげてやる」

「ああ、ありがとうございますありがとうございます・・・どうぞ宜しくお願い致します・・・下の方から血がタラタラ出て困っております」

「良し、分かった。そこにおれ」

と言って両手を動かしキズを治す術を始める。

また、再びあの絶叫を聴く事になるが、致し方ない。

「ウウ、アウッ、アッ、アッ、アウッアア、アアグウウウウアアアアアアア///////////////////////」

今回はそれ程激しい、心配する程の声を出さずに去って逝った。

この後、前世の因縁、他の怨霊がまだ潜んでいないか確認をするが、ご相談者ご自身の魂が入って来る以外ナニモ潜んでは居なかった。

今回は怨霊の喋る事にご相談者ご自身としては納得出来無い箇所が多少あったようだが、最終的には、全て前世の因縁を消す事ができ安堵したようだ。

また、怨霊も助ける事が出来一石二鳥、良かった、良かった。

これでご相談者は今後、自分の思うように、これまでのように他人の意識に操られる事なく生きていける事になった。





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