心霊なんでも相談室

”相談事例13”



今回のご相談者は神奈川県からお越しになった46歳の男性である。 ご相談内容は、実の兄に関する事。

兄は、弟は元より身内の誰からも返済の目処もつかないのに次から次に借金を重ね最早正気の沙汰ではないのではないか、と言う。

もしや、何か霊的な事が関係しているのでは、と危惧し弟さんが当相談所にお見えになられたのである。

確かに返すあてもないのに借金を重ねる行為は無責任であり正気の沙汰ではない、と思われる。

やはり、これらの借金癖はご自分の意思以外の意識が関わっているのは間違いないものと推定される。

自分自身の意識以外の意識、と云えばやはり前世の因縁だろう。

と言う事でお兄さんに憑いている前世の因縁を呼び出そうと思っていたのだが、今回態々お兄さんの為に、と山口県からお越しになった弟さんについても前世の因縁を調べる事にした。

お兄さんの為に、と言ってお出でになった弟さんとこのような形で出会うのも何かの縁であろう。

まずは、今回お見えになったご相談者、弟さんに前世の因縁は憑いていないのか?

を確かめる。

前世の因縁を調べる方法としては、紙面に書かれたご相談者のお名前を視ればいい。

もし、霊的作用に侵されていればお名前から霊的エネルギーが出ているので直ぐ分かる。

そこで、紙面にご本人のお名前を書いていただくと、確かに霊的エネルギーが湧き上がっている。

と言う事はご相談者ご自身も霊障に悩まされていると思っても間違いはない。

霊障の原因として、先ず第一に考えられるのは前世の因縁である。

本当に前世の因縁に間違いはないのか?

を確かめるには、ご相談者のお名前を呼び、ご相談者ご自身の魂を私の中に呼び込めばいい。

前世の因縁ならば私の問いかけに素直に応じる。

これが悪霊の類なら私の問いかけに、私の口をモゴモゴさせるだけで、応じる等と云う高尚な事はできない。

だから前世の因縁と悪霊、或いは類の違いはすぐに分かる。

では、早速前世の因縁に間違いはないのか、を確かめる為にご相談者のお名前を呼び霊的エネルギーの主を呼び込んでみよう。

「アニ・オモイ(仮名)入って来い!アニ・オモイ入って来い!」

と呼んでいるとナニカが入って来た。

その入って来たモノに

「おい、お前はアニ・オモイか?アニ・オモイではないのか、違うのか?お前は返事ができないのか?」

と聴くが、やはりどの怨霊も私の中に入って来た時の仕草は同じで、ただ私の顔を左に傾げるだけである。

それでもしつこく、お前は誰だ!と追求していると

「ウルセイノー!!!オマエハ!ナニモノカーー!!!!頭の中でガンガンガンガン喋りやがって!!!ドコニオルノカ!!姿をみせろ!スガタオ!!」

と中々威勢のいい声で現れた、がこの威勢の良さがいつまで続くかだ。

姿を見せろ、とは姿がみえず頭の中でガンガンガンガン私の声だけが響くように聴こえるためである。 「そうか、我の姿が見えないか」

「ミエンノウーー!ワシの頭の中でガンガンガンガン喋りやがって、頭がいとうなった、どこに居るのか?オマエハ!!姿をみせろ、姿を!!」

「お前の頭の上をみろ」

「頭のウエ?ウオ!!ワッ!!!マブシイ!!ウワーッ、マブシイー!!」

「その光が我じゃ」

「エエ!!あ、あなた様、な、なんなんですか?」

「我は神じゃ」

「カカ、神様でございますか?」

「さようじゃ」

「アア、それはオオオオ恐れ入りました・・・・」

「アニ・オモイを呼んだのになぜお前が出てきたのだ」

「いえいえ、わたしなにかわかりませんもんでございましたから、なにがあるのかな?と頭の中でガンガン喋るからナニカなと思って」

「アニ・オモイを呼んだのになぜお前が出てきたのかと訊いているのだ!!!!」

シュンとなった怨霊に一声大きな声で脅す。

「イエイエイエ、ユルシテ申し訳ありません申し訳ありません」

とただただ平謝りになる。

「では、今から聴く事に全て応えるがいい、分かったな」

「ああ、分かりました」

「お前は前世では何をしていたのだ」

「わわ、私は侍でございました」

「侍か」

「さ、さようでございます」

「では、アニ・オモイは何をしていたのだ」

「これも侍でございます」

「侍と云うことだな」

「さようでございます」

「お前と、このアニ・オモイはどのような関係なのだ」

「私と関係と云うより、私とこいつは幼馴染でございました」

「なに、幼馴染だったのか」

「さようでございます・・・私、結局この男と、女の事で揉めてこいつから殺されたのでごいます」

「そうか、やはりお前は殺されていたのか、ならばお前の云う事が正しいのか、それを確認する。それには、お前とアニ・オモイが本当に幼馴染だったのか、を証明しなければならない。ではアニ・オモイの性格を言ってみろ」

「それはもうー良く知っておりますよ」

「では、どんな性格だったのだ。お前が云った事に間違いがなければお前の云う事を信用してやる」

本当に幼馴染なのか確認するため性格を言わせる。

性格は前世も今生も殆ど変わらないからである。

そしてその喋った性格をご相談者に検証して頂く。

「この男はでございますねー、もうホント単純な男なんですよ、なにかこうするにしてもねー簡単にねー”ああそうかいいぞいいぞ、あっ、ダメダメ、ダメ”とほんとうに何でもね簡単に引き受けてね、すぐね、あダメ、俺ダメ、ともうぜんぜんもう、飽きてくると云うのか、なんかねー、要するに辛抱と云う事がないのですねー 、なんでも、あっいいぞいいぞ、と引き受けては、あっダメ、ともうー”お前のう〜あれだけ、これ頼むぞ、と言ったのに、なんでお前そんなに、その時はイィイィと言ったに、もうすぐポット諦めるのか、お前は、それではなんにもならないじゃないか”と云ったら”いや、いいんじゃいいんじゃ、俺、そんな面倒くさいのがいやなのじゃ、俺はのう引き受けるけど、面倒くさいことは鬱陶しいのじゃ、簡単にもうなんでもシャンシャンシャンシャンしないと出来ないのじゃ、のう分かるか?”とだからね、アニ・オモイと云うのはそう言う性格でございます もう、なんでもかんでも引受はするのですが・・・だけど根気がないと云うのかなんか、それを全部やりとうそうとかする気持ちが全然ないのですよ」

「そうか、ではわりと根気がないと云う事なのだな。なんでも引き受けるがそれをやりとうそうと言う気持ちが続かないと云うことだな」

「ま、そうでございますねー、この男はわりとねーこう、気が小さいのかねー大きいのか分からないのですよー、何か突然ねーこう、キチガイのようになってねー暴れだす事があるのですよ、そうしたらねーもう手がつけられないのですよ、もうほんとねーこれはねーなんか、普通の時はねーそんな事はないような顔をしているのですが、一旦怒るともう手がつけられないほど暴れるのですよ、だからまぁみんなねー”あいつはもうこう、普段はわりとこう大人しそうな顔をしているけど一旦切れたら手がつけられないからなー、あいつには取り合われないなぁー”と、そんな感じでございますねー」

「そうか、良く分かった、少し待っておれ」




『今、お宅の性格を喋っていましたが如何ですか?』

とご相談者に性格についてお伺いする。

<・・・部分的には合っているところもありますけどー・・・>

『ただ、今はこの怨霊が憑いているからあなたの性格(突然暴れだす)をそのまま出せないようにされているのですよ、自分の正体を出すのに怖さを感じさせられていると言う事です。だけどある程度性格は似ているのではないでしょうか』

<・・・そうですね、その怒りっぽいのはないと思うのですが>

『その怒事ができないようにされているのです。怒って前世でこの幼馴染を殺したばかりにこのようにとり憑かれているわけですから、怒事に恐怖を感じさせられているのですよ、だから怒れないのです』

<・・・ああ、なるほど>

『怒ってまた殺すような事が起きてはならないと、魂が怯えているのです』

<・・・ああ、そしたらそんな感じがします>

『では、これがあなたに憑いているモノに間違いはないと言う事はわかりますか』

<はい>


「では、お前はアニ・オモイに殺されたと云う事だろ」

「さ、さようでございます・・・オンナの事で揉めてですねー、私なんか幼い時からいつもこの男と遊んでいたのですが、まぁ剣術の稽古ですねー、まぁ道場に通う途中に小さな茶店があるわけですよ、そこのねー娘と言うのが中々面白くて可愛かったのですよ、それで私たちは、まぁ道場の帰りに、こういつも饅頭を食べに寄るのですよ」

「お前たちは酒は呑まなかったのか?」

「酒は、まぁ酒は別のところで呑むのですが、そこはまぁ饅頭を食べたりお茶を飲んで、でさぁ帰ろうか、と言って帰るわけなのです・・・まぁ饅頭を食べると云うのは、まぁ私たちの時代には、まぁ饅頭と言ったって 、そのうー餡子なんか殆ど入ってはいませんからねー、まぁアンコの色がちょっと、赤いのがちょっとついているぐらい、まぁそれでも饅頭を食べるわけですよ・・・まぁオンナの子の顔を視るのですかねーだから、このアニ・オモイと云うのはですねー、あのうわりと女にモテるのですよ、普段は優しそうな顔をしていてねー声もねーわりとこう、大きな声を出さないのですよ普段は、わりとこう小さな声でボソボソーと言ってねーそうするとオンナの子はねーなんかそう言うのに惹かれるのでしょうねー、ああ優しそうな人だなーと云う感じでですねー、その点私なんかはバンカラでございましたからねー、おい!コラーっという感じでございましたから、ですからあまり女にはモテなかったのですよ、それでも・・・」

「ああ、そうか分かった、少し待っておれ」

「わ、わかりました」


『あなたは女性にモテますか?』

とご相談者にお尋ねすると

<まぁモテるでしょうねー>

喋り方も怨霊の言うように、前世を彷彿させるようにわりとボソボソ、と云うような感じである。

『では、前世と同じような感じなのですね』

<そうなんですか・・・はぁー>


「では、続きを喋るがいい、それでどうしたのだ。お前がバンカラでアニ・オモイは優しかったと云うことだな」

「さ、さよう、さようでございますさようでございます・・・それで私なんか、はなから女に対して、もうモテようと云う気持ち、と云うよりモテないから、もうモテようと云う気持ちもありませんから、アニ・オモイはこまめに通うのですよ、それはもう・・・それで私なんか”おい、もう今日は道場に・・・”と道場から帰りにですねー、あの、いつもの茶店にアニ・オモイが”おい皆でまた饅頭を食べて帰ろうや”と言うので、イヤイヤ、ワシたちはもうお前と一緒に帰らない、お前とおっても全然面白くない、お前だけじゃないかモテるのは、もう行かないぞ、と言って、私たちはいつもこう3人で茶店に寄っていたものでございますから、で帰る時わざっとそうやって 知らない顔をして茶店に寄らなかったのですよ、でそうするとこいつも一人ではわりと恥ずかしいのですよねまだ、だから恥ずかしかったものですから、クッソと言いながら付いて、だけど2、3日そうやっていたらもう”お前たち頼むからお饅頭を食べに行こうや、ワシが奢るから”となって、お前がそんなに金を出すのなら、行ってやろうと、逝ったのですよ、そしてまぁ私がわざっとオンナにちょっかいをかけたのですよ、そしたらオンナの方もなんかこう、アニ・オモイの気を引くつもりだったのですかねー、だから私に、あらそうですねーと物凄い笑顔を向けてきたのですよ、それで今度、お前が休みの時饅頭を食べに行くか?と訊いたら、いや饅頭を食べに連れて行ってもらえるのなら嬉しいわ、お願いします、と云ったものでございますから、私が、おう行くぞ、じゃ今度ワシが城を上がって迎えに行くからのう、と云うとアニ・オモイがチッ、と舌打ちみたいのをしましたよ、でそういう事があって、このアニ・オモイは酒があまり呑めなかったのですよ、だけどまぁ酒でも呑みに行くか、と言う事でみんなで行って、そこでこのオンナの事で揉めたのですよ、そしたらこの男、いきなり匕首(あいくち)で胸を突いたのですよ、その呑み屋で、みんなビックリ止める間もなく、そして私はもう、そのままグーッと匕首でやられてアアーッ!!!と、そして気がついたらこっち(あの世)に来ていたのですよ・・・しかしもう、なんでワシがこいつから殺されないといかんのかなぁーと、クヤシクテクヤシクテとり憑いているのですよ」

「そうか、ではお前は呑み屋でやられたのか」

「さようでございますよ、何も言っていないのですよ、この男はですねー突然豹変するのですよ、ですからねー私なんか仲間でもでねー言っていたのですが、まさかそこでねー、突然ねー匕首でやられるとか思ってもいませんからねービックリしておりますよ、クヤシクテたまらないですよ」

「良し、分かった。では少し待っておれ」


『あなたは突然怒り出す事はあるのですか?今はありませんか?』

<・・・ああ今はないです。怒りそうになっても、ああいかんいかんと思ってグッと(我慢)>




「おい、ところでお前はどこを刺されたのだ」

「いえ、どこと云うよりも、胸のあたりでしょう、心臓のあたりを一突きですよ、グワーッ!!と、そのまま私即死でございますよ」

「そうか、それなら相当の悔しさがあるのだろうな」

「クヤシイなんて言うもんじゃないですよ、意味が分からないですよ、ただみんなと呑んで、そしてこの男が もう”チッチッ”と言って、あの女の子の事でイライラしてそのままねー何も言わずにあいつからダーットやられたからねー、避ける暇もなかったのですよ、本来剣術なら私の方が強いのですけどねー、あいつは素早いのですよ、一瞬でやられましたからねー、でお陰で私はこっちに来ましたけどねー、だから私腹が立って腹が立ってこいつにとり憑いているのですよ」

「そうか、では復讐をやっているだろう。どのような復讐をしているのだ」

「復讐はやっておりますよ」

「どのような復讐をしているのだ」

「私、結局こいつにね、女の事でねー、その女と言っても私は、女とねー本当にその女と付き会うつもりではなかったのですよ、ワザっとこいつをねー、まぁヒヤカスと云うかこいつにヤキモチでもやかしてやろうと云う感じで言って、そうしたら女もそうやって乗って来た訳でございますよ・・・たったそれだけの事でこいつはねー私を殺したんですよ、たったそれだけで殺された私としたらねー、たったそれだけで殺された!もう無念でたまりませんからねー、こいつにもねー同じようにしていますよ、こいつはねー何か事があるとね、何でもかんでも直ぐできないようにしていますよ、なんでもこれはねー、あれもやろうこれもやろう、と云う性格なんですよ、だけど私はねー、なんでもかんでもさせますけどねー、それ以上の事は一切させません・・・そしてこいつはねー常にねー人に裏切られ、そして人の機嫌ばっかし気にとめていますよ、人に自分が喋った事、自分がしたことに、いつもビクビクしていますよ、ウワッ!またなんか、あっこれなんか、あっこれは悪いな、こんな事を云ったらやっぱり悪いなぁ、また何かおかしくなるかなぁ、こんな事ではダメだなぁ、絶対これはだめだなぁ、といつも自分の喋る事、する事、なにをするにしても、もうオドオドですよ、もう恐怖ですよ、それは私がそうさせているのですよ、私をたかが女の事で私を殺したばっかしにねー、こやつもねー自分が何をするにしても、もう恐怖ですよ、恐怖を私は与えているのですよ、ですからこれはなんかかんかしたくなってもねー、絶対完璧にねー物事のねー成就ができないのですよ、いっつも途中で、やぱしダメだ、やっぱしダメだ、これ以上したらやっぱしダメだ、ともう怖気づいてできませんよ、ですからいっつもこう、なんか人の顔色をみては、これは大丈夫かな?これは大丈夫かな?あ、ここまでいったけど良いかな?ここまでいったけどいいかな?これ以上いったらダメか、いやいや、ああ、俺どうしてこんなに神経を使うのかな、もう嫌になってくるな、人間関係と云うのはどうしてこんなにもう色々・・・ああ、もうどうしたら良いのか分からない、もう何か、最近なにか人間関係がもう怖いなぁ、といつも最近オドオドしておりますよ」

「そうか、ではその事についてお伺いしてみよう」




『今、喋っていた事については如何ですか、心あたりはありませんか?』

とご相談者にお伺いする。

<人に神経は凄い使います。だからあまり人と会いたくない>

『では、今喋っていた事と同じですね』




「おい、その他にはどのような事をやっているのだ」

「・・・いえ、その他と云うよりですね、こいつね女にもてますよね、ですから私はねーこいつにはねーいい女は全くつけません・・・つまらない女ばっかしつけておりますよ、特にこいつはね女から裏切られるように私は仕向けておりますよ、こいつがどんなにねーいい女だと思ったってねーまずつまらない女にしかいきませんよ、私がそうしてます・・・そのたびにこいつはねー”ああ、またあの女、あ、またあの女、どうして俺はこうつまらない女ばっかしにいくのかなぁ”といつも考えておりますよ、それは私がしているのですよ、つまらない女 つまらない女、とつまらない女ばっかし引きずり込やっております・・・いい女が来たらねーこの男は異常だから近づくな、この男は異常だから近づくな、と女に囁いておりますよ、そしたら女もねーこいつに気があっても”ああ、この人おかしいのかなぁ、この人は優しそうにあるけど何か変な感じだなぁ”と近づきません・・・だからこいつに近づくのは訳の分からない女ですよ、だからこいついつも後悔しておりますよ”ああ、俺は女運がないなぁ、いい女だと思ったけど、どうしてあんな女が俺のところに来るのかなぁ”といつも後悔しておりますよ」

「そうか、ではその事もお聴きしてみよう」




『今の事はどう思いますか?』

<はい、そんな感じですねー・・・当たっているかも知れない>




「他にはどうしているのだ」

「ほ、他にと云うよりも・・・私こいつから心臓のところをやられておりますからねー、時々痛むのですよもう、 こいつから殺されたのがねー暑い日だったのですよ・・・それをグッググググーと一瞬でやられてウーッとなったもんでございますからねー、未だにねーグーッとなるのです」

「ところでお前は死んでどのくらい経つのだ」

「死んでどのくらいと言っても、まだほんのちょっと前ですよ、まだ血がドクドク出てる、私が胸に手をあてていないとね血が吹き出るんですよもう、だからもう苦しくて、ウウッーウウッーとなったときこいつもねー人間界でねー”ウウッ、ウウッなんで俺、動悸かな?なんでこんなに激しいのかな、おかしいウッ、なんかおかしい”と言っておりますよ、私がね痛いときアアッとなったとき、こいつもねウッウッ、とだからこいつも”心臓が弱いのか、なにかおかしいな?病院に行っても原因が分からないし、なんでかなぁー”と言っておりますよ」

「よし、分かった少し待て」




『心臓は悪いですか?』

とご相談者にお伺いする。

<・・・えーっと4年前に心臓が悪くて入院しました・・・ビックリ?>

『それはあなたがこれ(怨霊)の心臓を刺していたからですね』




「よし、分かった、もうそれ以上はないか?」

「いえ、それ以上と云うより、私はねーこのオモイと言うのはねー絶対許さないのですよ、私ね意味がなく殺されたからねー、こいつもねー意味もなく自害するするように、首を吊るように仕組んでいるのですよ、だからこいつもうじき首を吊るようにしているのですよ、で首を吊らせてですねーこっちに来らねー地獄に引きずり込んでやろうと思っているのですよ」

「そうか、自害させると言うのだな、首吊り自殺か」

「さようでございます」

「では、その前にお前の血の吹き出ている胸のキズを治してやろう」

「さようでございますか・・・もう血が吹き出て止まらないんですよ」

「そうか、お前の話を訊いてお前が可哀想になった。だからお前の身体を元の身体に戻してやろう。そうすればまたこの男に復讐ができるだろう」

復讐が出来る、と安心させキズを治し上に去らせる。

「カカカ神様ですかねー」

「そうだ」

「私の身体を治していただける、治していただけるのでしょうか?」

「そうだ、お前の悔しい気持ちが分かるからだ、感謝しろ」

「わ、分かりました・・・カカ神様、身体が治ったら私逝きたいところがあるのです」

「どこにだ?なんだ、お前はもう復讐はしないのか?」

「いえ、復讐より、身体が治ったら私、兄弟に会いたいのであります・・・そこに先ず逝ってみようと思います」

「そうか、それはいい事だ。ならば今から治してやる。そこに跪いておれ」

「こ、ここで宜しいでしょうか、血が吹き出ておりますから」

「そうだ、そこで良い」

人間界に居る私にはどこに居るのか?は全く分からない。

全て、私の魂、宇宙総帥が怨霊の林でやっている事。

「そうだ、そこに跪いておれ、今から治してやる」

「あ、ありがとうございます。神様どうか宜しくお願い致します」

両手を動かし始めると

「アアッウッ、ウググググググ、アウッグッ、アッウッイイイ、ウッーーーーーーーーーアッウウッ、ウウウウウ///////」

と苦痛の声を張り上げ消えて逝った。

さて、離れてはいったが無事兄弟のところに行き着けたのだろうか・・・・・・?

今回、憑いていたのは幼馴馴染みの「侍」だった。

突然、心臓を刺され殺されたと悔しがる。

その仕返しが”つまらん女しかつけない”と言うものだった。

最終的には自殺させられるようになっていた、のだが。

しかし、自殺する前に私と出会えたのも、これも兄思いのお陰とでも言うのだろうか。

そして今回、憑いていた侍がいなくなった事で、今後誰からも恋の邪魔をされる事はなくなった。

これからは、本当にご自分に合った良い伴侶と巡り逢える事を期待するだけである。






が次を調べると、また別のものが潜んでいる事が分かった。

次は、その憑いているものと前世でどのようなドロドロした事件が起きていたのか?を解き明かす。

初めと同じうようにご相談者のお名前を呼び憑いているものを私の中に呼び込む。

既に、憑いているものが潜んでいる事は分かっているので私の中に入ってきたものは前世の因縁として対処する。

「アニ・オモイ入って来い!アニ・オモイ入って来い!」

と呼ぶが、やはり最初に憑いていた侍が突然姿を消した事に不安が募りご相談者の魂と重なり(連れて)逃げているのであろう、中々入って来ない。

それでもしつこく呼んでいるとやっとナニカが入って来た。

その入って来たものに、念を入れ

「お前はアニ・オモイか?」

アニ・オモイでないのは分かっているがあえて問いただす。

「チチ、チガイマス・・・ああ、あなた様はどなたですか?」

「お前の頭の上をみてみよ」

「あ、あの光が私を追いかてくるのです・・・怖くて怖くて逃げたのですが、ああ頭のウエに」

「お前は男か、女かどっちだ」

喋る声が震えていて男女の区別が分からない。

「わ、わたしは女です」

「女か」

「さ、さようです」

この言葉を発した時くらいから声が高くなりオンナである事が分かってきた。

「では、お前はこのアニ・オモイとは知人なのか?」

「わたし知り合いとかいうものではないのです・・・わたしはこの男のオンナだったものです」

「なに、お前はアニ・オモイの女だったのか」

「そう、さようでございます」

「では、妻ではなかったのか?」

「う、妻ではありません・・・私、この男に甘い声で囁かれ、つい、ついて行ったら無理やり犯されたのでございます」

「そうか、ところでお前の前世、お前の家は何をしていたのだ」

「私は武家の娘であります」

「では、アニ・オモイは前世では何をしていたのだ」

「この方もやはりお武家さんでした」

「そうか、ではお前はオモイとはどのくらい付き合ったのだ」

「あ、この方とお付き合いした期間ですか?」

「そうだ」

「いえいえ、付き合ったと言える程の時間ではないのですよ・・・私たちは人目を偲んで逢っておりましたから、ですからあまり・・・」

「ところで、お前はその時、歳はいくつだったのだ」

「私が殺された時ですか?」

「そうだ」

「私が殺されたのは16.7になる前でした」

「では、オモイは幾つぐらいだったのだ」

「この方は20前でしたねー・・・19.20ぐらいでしたねー」

「そうか、ではお前はこの男の性格は知っているのか」

「セイカク・・・と云えばこの方は分からないのです性格が・・・優しいのか・・・なんかこう分からないのです・・・声はね、確かに優しい面も凄いあるのです・・・だけど突然、この方は怒のです・・・意味もなくこう突然怒り出すのです・・・なんと言うのですか、その怒り方が激しいのです・・・もう私、この方が怒ると身体が震えるのです」

「そうか、では普段は優しいが突然怒り出すと云うことだな」

「そうそう、さようでございます・・・もう突然、何か意味もなく怒り出すのですよ」

「そうか、ではそのほかに気づいた性格はどうなんだ。他にはないのか」

「その他と云うよりも、まぁ性格と云うよりも、自分が何でも表に出て動く方ではないのですよ、いつも何かこう同じお武家様でも自分が前に前に出ると云うような事は全くしません・・・いつも何かこう他の人より一歩下がっているような感じで、そしてお話するにしてもわりとボソボソするような感じの話し方をしているのでございます・・・ですから私なんか何かこう、ああこの人何か可哀想な感じ、ああなんとかしなければいけないなぁー、ああ私がいなければいけないなぁーという感じで・・・だから女の人は惹かれるのじゃないでしょうか」

「そうか、では少し待っておれ」


『今、喋った事についてはどのように感じますか?』

とご相談者にお伺いする。

<・・・うん、あたっていると思います>

『では、この女もあなたに憑いていると云う事をお認めになりますか?』

<・・・はい>


「では、お前はどのようにして殺されたのだ」

「いえ、私が殺されたと云うよりも・・・私この方と、いつも人目を偲んでお逢いするのにもう限界が来たのです・・・万一この事が私の父上に知られたりお城の方に見られたりしたら、私の屋敷も断絶します・・・当然、やはりこの方も断絶、多分切腹させられるのではないでしょうか」

「そうか、お前たちの時代は武家の娘と侍が密会するとお家断絶になると言うのか」

「さようでございます・・・特に私たちの、私たちは田舎者でございますから、特に厳しかったのです・・・だから隠れて逢うのは本当に命懸けでやっていたわけでございます・・・それで私は、これ以上は限度で父上に見つかる前にもう、この方に私と一緒になって欲しいと云う事を、この方が私の父にお話して、そして結婚という形をとりたかったのです。でないともう限界が来ていたのでございます・・・私がいつもこっそり屋敷を出るのをうちの用人とか色んな、やはり爺やや婆やが知っておりますから”あのお姫様はどこにいかれるのだろう、いつもこんな時間からいなくなって、まぁ何時かしたら帰ってくるのだろうが、まぁどこにいくのだろう、おかしなことだなぁー、あのような武家のお嬢様がお一人で出歩くなどできないのに、どこにいくのだろう?”と皆が噂をしているわけです・・・そう言う事が万が一、お父上のお耳に入ったら、私はもう全くお屋敷から一歩も出られない状態になるわけでございます・・・それでもビクビクしながら逢瀬を重ねていたわけでございます・・・だからもう限界が来てお願いしたのでございます・・・そうしたらこの方は”そのような事はまだできない、まだ私は結婚はしたくないのだ、だからできるだけお前に迷惑をかけないようにして会おうじゃないか”と、だけど私はもう限界です・・・だからあなたがハッキリしていただけないと、もうあなたとお逢いする事はありませんから、と言ったのです・・・そうしたらこの方が、突然怒り出して”馬鹿な事を言うな!お前、ワシから離れるとはどう言う事を言っているのか、お前そのような事を云うと殺すぞ!!!!!”と云われたものですから、私はあなたから殺されるのなら殺されても結構でございます・・・どうか私を殺してください、そうしたら私スッキリしますから、と云ったら突然この人、本当に私を殺したのです・・・わたし、ワーット!心臓を刺されてウウウウウウ(泣く)突然、もう心臓を刺されて・・・こ、殺されたのでございます」

「なに、お前も心臓を刺されて殺されたのか」

「さっさようでございます・・・アアッ、クルシクテクルシクテ今も心臓からは血が出るし口からは口からは血が出る、悔しいのでございます(突然くぐっもった恨声に変わる)コヤツヲゼッタイユルスコトハデキナイノデゴザイマスわたしのアイジョウをフミニジリ、ワタシヲヒトツキデコロシタノデス///////このオトコハゼッタイユルシマセン//////コノオトコハオンナヲオモチャニシテ//////私はシヌマデハナレマセン//////オンナヲダケナイヨウナカラダ、オンナヲダマスカラオンナヲダケナイカラダニしてやるのでございます・・・ですからこやつは今、自分の思うように出来無い筈でございます・・・私が憑いた時には、こやつの身体が使えないようにやっております・・・今、私の前におる方(前にいた侍)がいなくなった時にだけ私が憑くから、こやつは私がいない時には普通に女を抱けるのでしょう・・・私が憑いたら女を抱けない・・・いずれこやつ呪い殺す・・・女から殺されるように仕組もうと思っております」

「そうか、前にいた侍はこいつに自害させるつもりだと言っていたぞ」

「さようでございますか、前の方は自害させる?私が憑いた時には女から殺されるようにしようと思っておりました」

「そうか、では少し待っておれ」


『心臓を目指して突き刺すとは前世では殺しのプロのような感じだったのですね、それに時々下が思うようにいかないときがあると言っていますが?』

<・・・いや、そんな事はない・・・と思うのですが>




「おい、お前は、このオモイにはしょっちゅ憑いているのか?」

「いえいえ、しょっちゅう憑くなどと言う事はできません、それはお侍様がいましから、私がいつも憑くと言う事はできません・・・お侍様が少し離れた隙に憑いております」

「では、その時にお前がいう事を効かないようにしていると云う事か?」

「さよでございます」

「しかし、ご本人がここにおるがそのような事はないと言っているぞ」

「・・・えっ、いう事を効かない事はない?そんな事はありえん筈だ・・・マエニイタオサムライガイナイカラ ワタシガホントウニニドトオンナヲダケナイカラダニシテヤル(また恨み声に変わる)、コイツニワタシノコワサヲオモイシラセテヤル、オンナノコワサヲカラダジュウニオシイエテヤル、イマイッタソンナコトハナイ、トイウコトヲカミサマニイッタトイウコト、サラニワタシハカミサマニオネガイシソナタカラニドトハナレナイ、ソシテハンツキモセズ、モウイウコトヲキカナイ、ソシテオンナカラバカニサレルヨウニシムケテヤル///////」

聞き取りにくいくぐもった声で喋っていたが突然私の中からオンナが消えた。

「おい、出てこい!!出てこい!」

と云うが何の反応もなくなった。

私の元から離れたのだ。


『あなたが、そんな事はない、と云った事にこのオンナは怒って離れたのです』

<・・・性欲が全く無いと云う期間が良くありました。全く女に興味がなくなる期間が・・・>

『その事を言っていたのでしょうね』

<・・・ああ・・・>

『性欲がなくなると言う事は女に興味がなくなるという事ですね』

<・・・はい、興味がなくなると云う事ですけど>

『と言う事は、いう事を効かなくなるという事ですね』

<はい・・・ああ、そうか興味がないからいう事は効かないでしょうね・・・>

『多分、その事を言っていたのでしょうね・・・だから、もう侍がいないから二度という事を効かないようにする、と言っているのです』

<・・・・はぁ・・・・・>

『では、このオンナが云った事はお認めになりますね』

<・・・はい>




「おい、聴いていたか?」

離れたふりはしているが、まだどこかに潜みご相談者とのお話を訊いていた筈である。

だが、応答がない?

おかしいな?復讐をやり直そうとしている怨霊が完全に離れる筈はないのだが。

初めからやり直しだ。

「アニ・オモイ入って来い!アニ・オモイ入って来い!アニ・オモイ入って来い!!!!!」

といきなり大声を出し呼び込む。

すると

「ハハハ、ハイ、またわたしを呼んだのでしょうか?」

「そうだ、お前が勝手に離れるからだ!!お前がそんな勝手な真似をすると地獄に落とすぞ!!!」

「いいい、いえ、カミサマお許しくださいオユルシクダサイ」

「勝手に我の元から離れるな!分かったか!!!もう一度同じことをしたら地獄に落とすぞ、いいな!」

私の元から勝手に離れる、などと云う行為をしたのは今回の怨霊が初めてである。

「いえいえ、オユルシクダサイ!!」

「今、お前が喋った事はご本人も認めた、お前がオンナを抱けないようにしたと言うのだろう」

「さようでございます」

「ご本人もそれは認めたのだ」

「さようでございますか、いえいえ、その通りでございますから、しかし私はこの男から離れるつもりはありません・・・神様がなんと言うおうと離れるつもりはございません」

「では、その他には何をしているのだ。復讐の全てを喋るがいい」

「・・・その他でございますか?その他、私はこの男に近づくオンナに入っております」

「なに、ではこの男に近づくオンナにも入っていると云う事か?」

「はい、さようでございます・・・そしてそのオンナに私が乗り移ってこの男を騙しております・・・ですからこの男はいつも女から騙されておりますよ・・・私がこいつに直接入る事が出来無いときは女の方に入って、そして女の方から近づいてこやつを騙しております・・・ですからこいつは女恐怖症のようになっておりますよ ・・・それはなんで私が女の方に入るかと言いましたら、こいつにはお侍様が憑いているから、お侍様に私が除けと言うわけにはいきませんから、私たちの世界は、その人が憑いている時は私たちは影で隠れている訳でございます・・・ですから私はそんな弱々しい事はしたくないから、これに近づく女が来たら直ぐ女の方に入って」

「だけど、お前が入ると言うその女にもナニか憑いているだろう?この男に近づく女にもお前たちと同じように、その女から殺されたモノが憑いているだろう」

「さすが、それは良くご存知ですね」

「そうだ、そう言う時にはお前は入れないだろうが?」

「いえいえ、そういう時でもその方に憑いているものが、やはり離れる時があるのです・・・その時に私はスーッと入る訳で、そして囁くのです”こいつはだらしがないから、どうせお前が大事にしてもこいつは女にだらしないのさ、だから頂くものはどんどんいただけ、これは最初のうちだけは女を大事にするから、後は捨てられるぞ、そんな事は分かっているのか?今のうち大事にされている時に甘えろ甘えろ”と私囁いておりますから、ですから私が入っている時、この男はヘラヘラしながら女の言う通りになっては、後から後悔しております」

「そうか、ではその事もお聴きしてみよう」




『そう言った事はありますか?』

<はい、それはありますねフフフッフ>

『それがこの女の復讐ですね』

<・・・はぁ・・・>




「おい、ところでそこにはお前以外のモノはもういないのか?ナニも隠れてはいないか?」

「わ、わたし心臓から血が出て、口から血をタラタラ流しておりますものでございますから、息苦しいのでございますよ、息苦しいから周りを視る余裕はありません」

「だけど近くにいるものは分かるのだろう」

「いえ、それは私なんか目を瞑っていても分かるのですよ、ああ、これはどうかあれはどうか、と全部私たちの世界は目を瞑っていてもそれは分かる、だから憑けるのです・・・だけど今の私は他のことに興味がないから全く分かりません」

「そうか、分かった。ところでお前はいつ頃殺されたのだ」

「殺されたのはついこの前でございます・・・まだ血が出ているのです・・・わたし、もう一度死んだらこいつから離れるといけませんので、まず今は死なないように我慢して、そしてやっとこいつを捕まえましたから離れないようにしています」

「そうか、ではお前の身体を治してやろう。そうしないとこれからまたオモイを苦しめなければならないのだろう」

「さ、さようでございます・・・カミサマ、ワタシノフクシュウヲユルシテイタダケルノデショウカ?」

また声が恨み節に変わる。

「許すも許さないも、まずお前の身体を治さないと悪いだろう」

「あ、有り難き幸せに存じます」

「そうして一度上に帰るがいい、そしてお前のご両親にお会いし許しを請うて来い」(突然殺された不幸を)

「ああ、さようでございますか、神様」

「そうだ、一度帰って相談してまた降りてくるといい、分かったか」

「いえ、そんな事はできません・・・上にあがたら、もう悪いことはできません」

「だったら今から身体を治して上にあげてやる」

「ああ、悪いことをしていたのに、神様ありがとうございます」

「そこに跪いておれ」

と言いつつ両手をうごかし術を始める。

「はは、はい、神様どうか宜しくお願いいたします・・・・アアッ、アウウウウッ、アウウウッ、アグッウッ、あった、たすけて〜〜〜たすけてたすけて、イタ、たすけて、たすけてください、アアッアアアアア///////////////」

痛みに耐えられないのか、しきりにタスケテと騒いでいた、が・・・・・・怨霊となってもやはり根は武家屋敷のお嬢様だったのだ。

あの世に逝っても育ちを隠すことができないところをみると。

タスケテ〜〜と言うところが甘えているのか。

想うに多分、生前は心根の優しい、可愛いお姫様だったのではないだろうか。

それを思うと可哀想な殺され方をしたものだ。

死後も心臓から血が吹き出ている、と。

また、こんなに痛みを訴える怨霊は初めての事である。

あまりの激痛に耐えられなくなったのだ。

タスケテタスケテクレ、とキズを治すためとは言え何とも云えない悲壮な声に・・・・可哀想に痛い目に合わせた気もする。

が心臓に開いた穴を塞ぐにはこの痛みを避けては通れないものなのだ。

霊になっても痛みは人間と同じ。

と云うより霊になっても人間と同じで、驚くべき事に排泄もあるのである。

排泄とはいっても小便だけであるが・・・・。

しかし、女性を殺すと大変怖いもの、いや女性だけでなく人を殺すと言う事は未来永に祟られる事になり怖いなどと悠長な事は言っていられないのである。

が特に男性が女性を殺すと、男性にとってはなくてはならない子孫繁栄、快楽の源である男性機能を喪失させられると言うことである。

これは今回のご相談者に限らず、これまで当相談所に相談にお見えになった数名の方々が前世で女性を暴行して殺害し男性自信を喪失されていたのである。

更に、今回の怨霊が言っていたように、恨みのある人間に近づく人たちにまで作用を起こす事もあるのだ。

今回のご相談者もこれまでに幾度となく女に騙された、と。

しかし、もうご相談者を悩ませていた前世の因縁も全ていなくなった。

これからは安心して心の優しい女性、可愛い女性と巡り逢えば積極的に受け入れてもいいのではないだろうか。

だからと言ってオ・ン・ナを侮ってはいけない、怨霊がいなくてもオ・ン・ナは怖い存在ですよ。







そしてこれを書いている途中で、ご相談者の魂はいかばかりか?

と再び呼び出し様子をみると、なんと云う事か、入ってきたのはご相談者の魂ではなく地獄の淵に屯する化け物だった。

と言う事は、ご相談者の魂は地獄の淵に落とされていたのだ。

そして、入って来た化物を一喝し、一瞬離れた隙にご相談者の魂を私の中に呼び込むと

”タ、タスケテ〜〜首が、首が吊られて化物が身体に纏わりツイテ、気持ちが悪い、クルシイーーータスケテータスケテー!!”

と地獄の淵から叫んでいるのである。

何と怨霊を除けた後、地獄の淵にあれ程近寄るな、と言っていたにも関わらず近寄っていたのだ。

私はご相談者に憑いている怨霊を除けた後には必ず”下には絶対近寄らないように”と魂には念を押すように地獄の存在を教えていたのだが、地獄で苦しむ喘ぎ声に”なんだろう”と好奇心につられて下に降りていたのだ。

これは今回のご相談者に限らず地獄の淵に近寄り化物に引きずり込まれる魂が後を絶たない。

そうなると、もはや助ける手立てとしては人間界に降りている魂ばかりが集まる集落に引き上げるか、或いは天国まで上げるしかないのである。





さて、次はご相談者が当方にお見えになられた本来の目的である借金癖のあるお兄さんの魂を調べて視る事にする。





魂を調べる為にはお兄さんの魂を私の中に呼び込まなければなければならない。

と言う事でお兄さんのお名前を呼ぶ為に紙面に記されたお名前を視る。

すると突然私の口が歪む。

なんだこれはーーーーーーーーーー////////////////????????????

まだお兄さんのお名前を呼んではいないのに口が歪むとは。

ただ、紙面を視ただけで・・・・・・。

ん????これは、もしや地獄に潜む化け物ではないか、と念を入れて確かめる。

すると、ンニャーァググッググ、アウッウウウウッと唸るように口をひん曲げ気持ちの悪い声を出す。

前世の因縁、怨霊なら私が念を入れると数秒もたたず”タ、タスケテ〜”とニンゲンらしく叫ぶのだが。

確かに怨霊の中にも怒り心頭に達している場合は私が呼び込むなり口を歪めるものもいるにはいる。

だが、今回私はお兄さんの名前を記された紙面を見ただけである。

何も呼び込んではいないのに口がゆがむとは、これまさに地獄の化物に相違ない。

化物が憑いているという事は、お兄さんの魂は既に地獄に落とされていますが、如何いたしますか?

とご相談者にお伺いする、とどうしたらいいのでしょうか?

と逆にお尋ねされる。

それは逆にお尋ねされる、と言うのではなく今回のご相談者に限らず誰でもご自分の身内が地獄に落とされていますよ、などと言われれば戸惑うばかりか、どうしょう・・・・どうすればいい?と一瞬ハッと気が抜けるのではないだろうか。

・・・・ジゴクに落ちているジゴクニオチテイル??ホントホント・・・ンン?・・・シンジル・・・ソンジナイ・・・・?・・・・ジゴクニ落ちるなどアルノ?ハンシンハンギどうすればどうすれば????ホントホントホントと混乱の極みに落ち込むのではないだろうか?

で私がおもむろに、助ける手立てとして人間界に降りている魂ばかりが集まる集落がありますが、そこに行けばある程度大丈夫ですよ、と教える。

或いは絶対を求めるなら天国しかありませんが、と。

天国は神の管理下故に人間は絶対入る事は出来無い究極の華美な世界。

が私の一存で入れる事はできる。(天国とは言っても生きている間は天国の入口までしか入る事は出来無い)

なぜ私の一存で天国の入口まで行けるのか?

と云えば、私は宇宙総帥として肉体を人間界に降ろしている、宇宙の支配者であるからだ。

地獄から助ける手立てとしては二つの選択肢しかありません、が地獄の沙汰も・・・・次第という諺もあるように、料金が違いますが、とご説明、いやいやそのような下劣な言葉は使わない。

ちゃんと料金票を掲示してどちらにするか選択していただく。

しかし、ほんの1年前までは地獄に落ちた魂を助ける手段としては天国の入口まで上げる事しか出来なかった。

が、つい最近になり天国より遥したではあるが人間界に降りている魂ばかりが集まる集落へ上げる事ができるようになった。

ここに棲む方々は皆ニコニコとして笑顔の耐えない裕福な御仁ばかりの集う場所なのである。

それは当然、前世で悪行を働いた者、人に恨みを買っているものは下に棲む怨霊たちから怨霊の林に引きずり下ろされているため、所謂、悪人なるものは皆無なのである。

前世で悪行三昧を繰り返し地獄に落とされた魂を究極の華美の世界、天国まで引き上げるのに心なし罪悪感に苛まされていた私にとっては大変良い場所が見つかった、と安堵している。

が地獄に落とされている魂とはいえ、悩みに悩んでやっと私の相談所にお見えになった方々である。

その方々を前世の悪行と言って無碍に見捨てるなど出来る訳でもない。

今日まで相当のご苦労、言葉に言い表せない苦痛に苛まされてきた方々なのである。

縁は奇なもの、ではないが前世の罪を背負っている方々しか天国、或いは人間界に降りている魂ばかりが集まる集落にはいけない。

と云うよりも天国に入るには私が引き上げない限り上がる事はできないからだ。

それは、なぜか?と云えば悩みのない方々は私の相談所に来る必要がないからである。

と言う事は私と出会う機会もないという事になる。

言い換えれば悩みのない人、善人の方々は未来永劫、天国に入る事はできない、と云うこと。

幸か不幸か、私に会うためには悩み多き方々に限られているようである。


さて、それでは化物を一喝して離れた隙にご相談者のお兄さんの魂を私の中に呼び込み、今はどうなっているのか?

を訊いてみる事にする。

「カネノカリオ入って来い、カネノカリオ入って来い!」

と呼ぶとカネノカリオが直ぐに入って来た。

「カカ、カネノ、タタタスケテ、ククク///////////////」

大変苦しそうな声を絞り出す。

そして入って来たものに

「お前に聴きたい、カネノカリオは知っているか?」

「シシシ、シッテイマス・・・ワワ、ワタシ、タタ、タスケテクダサイタスケテクダサイマセ」

恐怖に怯え喋るのももどかしい

「そうだ、助けてやる。お前の弟が、お前を助けて頂きたいと言っているのだ。地獄から引き上げてくれと言っているのだ。だから我が引き上げてやる、感謝しろ」

「アア、アリガトウゴザイマス、ワワ、ワタシヲオトウトガタスケテクレル」

「そうだ、お前の弟がお前を助けて頂きたいと言っているのだ」

「#######アグアグアガウ、オネオネオネオネガイシマス」

首を吊られた状態で喋ろうとしている為、何を言っているのか聞きとるのが容易でない。

が、かろうじてお願いします、という言葉を捉える。

「今から人間界に降りている魂ばかりが集まる集落まで引き上げてやる。分かったか」

「アリガトウアリガトウタスケテタスケテ######アゼアゼアゼアゼ///////ウウウウウ//////アッアアアアアア/////////アッ!!ヒューーーーーウーーーーーーーーーーアッウウウッ、アハァハァハァハァ コ、ココハドコ?エ、エライ明るいところだなぁ」

アアアアーと言う悲鳴に近い声を上げていたのが、人間界に降りている魂の棲む場所に着いたのか声が明瞭になった。

「そこは明るいのか」

「ああっ・・・・」

「お前の首をみてみよ」

「クビ?・・・・・あらっあらっ!なわがない?あらっ、て、手も自由」

「手はどうなっていたのだ」

「あっ、テテ手は後ろに縛られていた、なんか身体が、アアキツイ、ここは、私夢をみているのでしょうか?」

「夢ではない。お前の弟のアニ・オモイがお前を助けて欲しいと我の元にきたからお前をそこに送ってあげたのだ」

「えっ、本当に弟が私を助けてくれたのですか?」

「そうだ、だからお前を助けたのだ」

「ええっ、さようでございますか、私も弟がおりますから」

「お前に少し聴きたい事がある。弟の性格はどのような感じだ」

性格を聴くのは間違いなくカネノカリオであるか、を依頼者の弟さんに確認して頂くため。

「おとうと?」

「そうだ、お前が間違いなくカネノカリオか確認するためだ」

「お、弟の事は良く知っております」

「では、弟の性格を云うがいい」

「せいかくでございますか、弟は、もうハッキリ言って、何かこうちゃらんぽらんなところがあるのです・・・何か一つやろうとしては、何か言っては嘘ばっかし言うし、ホント私も”こいつ嘘つきだなぁお前は、どうしてそんなに嘘をつくのか?お前は、ちゃんとしないと、これから大変になるぞ、そんなに嘘ばっかしついていたら 、信用がなくなるぞ”と弟にはちゃんとせよ、ちゃんとせよ、といつもそんな嘘ばっかしついていたら駄目だ、と良く言っていたのですが」

「そうか、それが本当かどうか確認してみる」

「はい、確認してください」



『今、聴いておりましたか?お兄さんからみるとそのような感じだったようですが、如何ですか?』

と傍でお訊きになっているご相談者、弟さんにお聴きする。

<・・あっ、小さな嘘は良くついていましたね>

『では、今喋っていたのがお兄さんだと思いますか?』

<・・・・その部分だけではどうですかねー>



「その他には何を覚えているのだ」

「他にですか?そうですね、他にはまぁ、こいつは、弟は身体は小さいけど喧嘩は強かったのですよ・・・隣近所の子供と良く喧嘩をしていましたね」

「そうか、ではそれも確認してみよう」

「は、はいお願いします」





『子供の頃喧嘩はしていましたか?』

<・・・・喧嘩嫌いだから、どうでしょう?>

『では、喧嘩はしていませんか?』

<・・・うーん、喧嘩は嫌いだなぁ・・・>

『では、喧嘩はしていませんね』

<・・・他に何かないでしょうか?>



「おい、弟は喧嘩はしていないと言っているぞ」

「いえ、小さい頃は喧嘩ばっかししていたのですよ」

「しかし、本人は喧嘩はしていないと言っているぞ」

「いえ、本人はそう思って覚えていないだけです。小さい時ですから」

「では、小さい時の事ではなく、弟がもう少し大きくなってからの事を言ってみよ」

「弟が大きくなった時と言いますが、私、あんまり弟とそんなに親しく接触した事があまりないのですよ」

「そうか、では少し待て」





『今、言ったことについては如何ですか?』

<・・・ああ、接触はあまりしていないですね・・・10歳離れておりますから>

『では、今言った事はあたっているという事ですね。では兄さんに間違いはないですね』

<はい>



「おい、お前が言った事はご本人も認めたぞ」

「さ、さようでございますか、ありがとうございます。いや、私まさか弟から助けてもらうとは全く思ってもおりませんでした」

「人間界のお前は借金だらけになっていると言うではないか」

「いえいえ、シャッキン???いえ、私何か意味が分からないので、夢の中でしているようでただ私、苦しくて苦しくて、タスケテタスケテともがいているだけでしたから」

「そうか、では今居るところはどのようなところだ。そこの景色を言ってみよ」

「ここですねー、私夢の中に居るのか分かりませんがねー、なんだかみんなこう、感じがいいですねーみんなニコニコして笑っておりますねー・・・ここは立派な家があってわりと人が多いいのですねーここは、みんななんかこう、綺麗な、女の人も綺麗な着物を着ていますねーそれにニコニコしてなんでみんな幸せそうな顔をしているのだろうか、と思います」

「建物は、どんな建物だ」

「タテモノ?」

「屋敷だ」

「やしきは、私が子供の頃棲んでいたお屋敷でございますねー、そう言うお屋敷がなんか、もういっぱい、多いですね。私なんかが棲んでいたお屋敷は、こう屋敷や池があって、こう林があって、また向こうに屋敷があって、と言う感じでしたけど、ここは屋敷がわりと繋がっておりますねー、そしてみんなやっぱし侍もおりますが刀は誰も持ってはおりませんねー」

「そうか、町人はおるのか?」

「町人も・・・うーん町人と云うのは、どこか大店の旦那でしょうねー、ああニコニコしておりますが、みんなニコニコして、ああ、何か子供も連れておりますねー・・・ハァーここはいい、明るいところですねー、あ、あのう私夢を視ているのでしょうねー」

「夢?夢ではない、そこは善人ばかりが集まるところだ。お前は前世で何人もの人間を殺したのだろう」

「えっ、ワタシ?さ、さようでございます・・・気が短かったものでございますから、もうほんとにもう何人か殺しましたから・・・地獄にぶら下げられたのでございます・・・私のようなものがここに居っても宜しいのでしょうか?」

「そうだ、もうお前の罪は消えたのだ。これも全て弟のお陰だ、一生涯弟に感謝をしなければならないぞ」

「ほ、ほんとでございますねー・・・まさかあの弟が私を助けてくれる立場になるとは思ってもおりませんでした ・・・ああ、弟に感謝致します」

「もし、弟を粗末にするような事があればまた地獄に堕とす事になるぞ、覚悟しておけ」

「ああ、ありがとうございます・・だけどこれは夢ではないのですか?」

「夢ではないのじゃ、ところでそこの事について聴きたいのだが、そこには色んな人間がいるのだろう」

「はい、みんなニコニコして歩いております」

「そこの人間の頭を見てみろ、紐が伸びているだろう」

人間界に降りている魂には頭の上に先祖へと繋がるほそい紐が伸びている。

「紐でございますか?・・・ああ、そうですみんな伸びています伸びています・・・これはみんな人間界に降りている・・・連中ばっかしですねー」

「そうだ。良く知っているではないか」

「いえいえ、そりゃ私の頭にも紐が伸びている、あっ、私にも紐がちゃんとある・・・じゃ私の身体も人間界にあるのですね」

「そうだ、人間界にあるのだ」

「ああ、ありがとございます・・・感謝いたします」


『もう、他には聴きたい事はないですか?』

とご相談者にお伺いする。

<借金の事を聴きたいのです>

『いや、魂は地獄に落ちていたからハッキリとは分からないでしょう』

魂が苦しんでいる時に人間は理性を失い金を借りる行為に走っていた。


「良し、ではこれからそこで暮らすのだ。分かったな」

「ああ、分かりました、夢ではないのですかねー」

「そうだ、夢ではないのだ。もう下に落ちる事はないから心配するな」

「ああ、ありがとうございます・・・・・アアッ」




お兄さんは前世では侍だった。

が一体、前世で何があって地獄に落される程の悪辣な事件を起こしていたのであろうか。

余程の事がないと生あるうちに地獄に落されると言う事などはない。

怨霊でも憑いていれば前世で起きていたであろう殺戮を知ることは事できたのだが、地獄に落とし怨霊が離れた後では聞くこともできない。

が今回運良く弟さんがお兄さんの事を気遣い当相談所までお見えになられたから分かった事なのである。

万一、お見えになられていなければ生あるうちに地獄に落ちていた、など知る由もなかった事であろう。

当然、死後の世界に入れば地獄に落とされている事は分かるのだが。

そして、今回人間界に降りている魂ばかりが集まる集落まで引き上げる事ができた。

ここは天国程ではないが、人間界の富裕層の方々が居住する区域のようなところである。

ところでお兄さんは、前世では人間界に降りている魂ばかりが集まる集落に建つ屋敷と同じような立派なお屋敷に棲んでいたようである。

”子供の頃棲んでいたお屋敷”と言うくだりから想像すると。

そんな立派なお屋敷に住まわれていた方がどうして殺戮を犯さねばならなかったのだろうか?

気が短かった、とは言っているが。

まぁ、現在でもどんなに立派なお屋敷に居を構える方々でも尋常では考えられないような事件を起こしてはいるが。

しかし、これでお兄さんは救われた。

もう二度と前世で行なった恨みを買うような殺戮を起こす気にはならないだろう。

それは、そうだ。

何しろ地獄を見たのだから。

地獄を視たのではなく地獄にぶら下げられていたのだ。

そして、お兄さんの借金癖は理性の働かない夢現(ゆめうつつ)の状態で何となく重ねていたのだ。

がこれで時間と共に頭もスッキリし善悪を分別する感情が芽生えるのではないだろうか 。

それとともに、借金の多さに愕然とする。

まだ50代、これから自覚を持って頑張って働けばいずれ借金もなくなるのではないだろうか。







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